【保存版】今さら聞けない葬儀の専門用語集あ行〜な行

葬儀
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身内の葬儀を行ったときや知人の葬儀に参列した経験がある方は、葬儀の準備期間や式中に、「この言葉は一体どういう意味なのだろう?」と思ったことはありませんか。

葬儀の専門用語は、普段の暮らしの中で耳にする機会は少なく、聞き慣れない言葉ばかりです。

気になっているけれど今さら聞けない、そんな葬儀の専門用語集を、葬儀社で勤務している筆者の見解を織り交ぜながら、解説していきます。

いざというときに、「分からない言葉ばかりで話が全然頭に入ってこない…」

そうならないように、よく使うもの、よく聞くものを一部紹介するので、ぜひ知識を深めてみてください。

葬儀の専門用語はたくさんあるため、

まずはあ行〜な行まで紹介していきます。

あ行

  • 後飾り(あとかざり)

葬儀・火葬の後に、自宅でお骨を安置するための祭壇。宗旨によって祭壇の形式に違いがあります。祭壇の素材は実はダンボールが一般的です。

 

  • 一周忌(いっしゅうき)

亡くなってからちょうど一年後。また、その頃に行われる法事のこと。

神道は言い方が異なり、「一年祭(いちねんさい)」と呼ぶ。

 

  • 位牌(いはい)

故人を祀るための木製の板。戒名や俗名、没年月日が書かれている。

四十九日までは仮の白木の位牌を飾るが、その後は漆塗りなどの本位牌に作り替える。

位牌の戒名の下に付けられる文字は位号(いごう)という。

 

  • 院号(いんごう)

位牌の一番上に付けられる「〇〇院」の称号。生前、お寺や社会へどれだけ貢献したか、またどれだけ信仰していたかの度合いを示すもの。

かつては天皇や将軍、大名など身分の高い者に授与されていたもの。

 

  • 引導(いんどう)

仏教において、故人を浄土へ導くための儀式の一つ。故人が迷うことなく悟りを開けるように、僧侶が棺の前で法語を唱える行為。

「引導を渡す」とは故人に自らが亡くなったことを分からせるという意味。

 

  • 宇宙葬(うちゅうそう)

遺灰を宇宙に散骨する供養の方法。遺灰をカプセルに収め、ロケットで宇宙空間に打ち上げる。

費用相場は内容により幅があり、100万超のプランもある。取り扱い業者がまだ少なく、新しい葬儀スタイル。

 

  • 永代供養(えいたいくよう)

霊園やお寺が、遺族に代わってお墓を管理する方法。核家族化などでお墓の後継者がいない人から選ばれることが増えている。

 

か行

 

  • 改葬(かいそう)

お墓を別の場所へ移すこと。

近年は、お墓の後継者不足で需要が増えている。改葬を行うには必要書類がいくつかあるため、まずは役所に相談をして手続きを進める。元のお墓からお骨を取り出す際は、閉眼法要(へいがんほうよう)と呼ばれる魂抜きを行う。

 

  • 戒名(かいみょう)

仏の世界で、故人に新たに付けられる名前。極楽浄土へ迷わず辿り着くため、仏式では戒名を付けるのが必須の場合がほとんど。

宗派によって呼び方が異なり、浄土真宗では「法名(ほうみょう)」、日蓮宗では「法号(ほうごう)」という。

戒名を授かるための費用は幅があり、高貴な戒名は100万円ほどになることもある。

 

  • 火葬(かそう)

葬儀後、遺体を焼き骨にする方法。「荼毘に付す(だびにふす)」という表現も使われる。

日本の火葬の普及率は99%(1%は宗教上の都合で土葬)。
火葬されたお骨は骨つぼに入れ、お墓のカロートに納める。

 

  • 火葬許可証(かそうきょかしょう)

火葬をするための許可証で、役所に死亡届を提出した際に発行される。

火葬後は、火葬許可証が「埋葬許可証」になり、これをもって納骨ができるようになる。

火葬・許可証に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。

 

  • カロート

お墓の中で遺骨を納めるスペースのこと。「納骨室」とも呼ばれる。

一般的に普及しているのは、墓石の下にスペースが作られる「地下カロート」だが、地上にスペースを作る「丘カロート」というものもある。

 

  • 供花(きょうか、くげ)

葬儀の際に、故人に生花を供えること。
葬儀社を通して葬儀を行う場合は、葬儀社が手配することがほとんど。

花の種類や金額は業者によって様々で、葬儀で外部からも供花を受け付ける際は金額統一にすると親切。

 

  • 享年(きょうねん)、行年(ぎょうねん)

違いが分かりづらいと感じる方が多いのがこの2つ。

享年は、「数え年」で数えたときの年齢。生まれた時点で1歳となり、元日に1歳ずつ加算をする数え方。

行年は、「満年齢」で数えたときの年齢。生まれた日を0歳とし、誕生日ごとに1歳を加算をする数え方。

 

  • グリーフケア

悲しみや心の傷を負った遺族が立ち直っていくまでを見守り、様々なサポートをすること。

2005年の「福知山線脱線事故」から、グリーフケアの必要性が広く認知されるようになり、近年グリーフケアをテーマにした映画も作られている。

 

  • 互助会

加入し毎月掛け金を積み立てることで、冠婚葬祭のサービスを通常より割安で受けられる仕組み。

互助会についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

さ行

  • 散骨(さんこつ)

ご遺骨をパウダー状にし、海や山などの自然に還す方法。自然葬のひとつとしてとらえられ、海洋散骨、山散骨、宇宙散骨(宇宙葬)などがある。ペットの散骨を取り扱う業者もある。

(海洋散骨のお問い合わせはこちらをクリック)

お墓のミキワのペット粉骨サービス 5千円より

 

  • 社葬(しゃそう)

会社が運営の主体となる葬儀で、会社の重役や貢献者が亡くなった際に行われる。数百人規模の参列になることが多い。会社が施主(せしゅ)となり、費用の全額または一部を負担する。

 

  • 宗旨(しゅうし)、宗派(しゅうは)

宗旨は、仏教やキリスト教など、教えそのものを指す。

宗派は、真言宗や浄土宗など、上記の教えからさらに細分化されたものを指す。

 

  • 樹木葬(じゅもくそう)

従来の墓石ではなく、樹木を植える方法。遺骨を自然に大地に還すという考え方で行われる。

 

  • 施主(せしゅ)

葬儀の際、費用を負担する人。喪主と施主が異なることもある。

た行

  • 玉串奉奠(たまぐしほうてん)

神道における儀式。

「玉串」とは、神様が宿るといわれている榊(さかき)の木の枝に、紙垂(しで)や麻を結びつけたもの。神道では「焼香」の代わりに行われる。

 

  • 通夜(つや)

二日葬において、葬儀の前日に故人と一緒に過ごし別れを惜しむ儀式のこと。皆で通夜振る舞い(つやぶるまい)を食べながら故人の思い出を回想する。
通夜・通夜振る舞いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

 

  • 塔婆(とうば)

卒塔婆(そとば)や板塔婆(いたとうば)という言い方もある。故人を供養するために、お墓に置かれる板のこと。五輪塔の形をしている。
塔婆立(とうばたて)は塔婆をお墓に立て掛けるための付属品のこと。

 

  • 弔い上げ(とむらいあげ)

故人が極楽浄土へ無事に往生したと考え、法要の営みを最後とすること。特定の回忌法要を区切りとする。
宗旨により法要の節目は異なるが、三十三回忌、五十回忌を弔い上げとする場合が多い。

 

  • 友引(ともびき)

元々は、六曜で「共に引き分ける」「勝負の決着がつかない日」を意味している。そこから「(故人が)友をあの世へ引っぱる」という別の意味が広まり、友引には葬儀を避ける人が増えた。

そのため友引が休みの葬儀社、火葬場は多いが、全館が休みになるわけではないため、どうしても友引にしか予定が合わない場合は相談をしても問題はない。

な行

  • 直会 (なおらい)

神道において、供えた神酒・神饌を神前から下げ、神と人が一緒に食べる宴会のことをいう。また、その下げた供え物のこと。

 

  • 新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)

故人が亡くなってから、初めて迎えるお盆のこと。「初盆(ういぼん、しょぼん)」ともいう。四十九日前にお盆が訪れる場合は、一般的に初盆を翌年に行なう。

 

  • 納棺(のうかん)

故人を、葬儀前に柩(ひつぎ)に納めること。また、それを専門とする人を「納棺師(のうかんし)」と呼ぶ。
柩に納める前に故人の体を綺麗に清め、死装束を整える。故人が生前大切にしていたものを副葬品(ふくそうひん)として一緒に柩の中に入れることもできる。

 

  • 納骨堂(のうこつどう)

ご遺骨を保管・安置する施設。
短期的な預かりを行う施設や、お墓と同じように長期的な安置を行う施設がある。寺などで納骨堂を購入することで永代供養をしてもらえる。

 

  • 野辺送り(のべおくり)

葬儀が行われた自宅から埋葬の場所まで、葬列を組んで柩を担いでいく風習。
近年の葬儀は葬儀場で行い、出棺も霊柩車が使用されるので、こうした光景を目にすることはほとんどなくなったが、一部地域では今でもこの風習が行われている。

 

  • 祝詞 (のりと)

神道において、神をまつるとき、神に祈るときに唱える文言のこと。祝詞には言霊が宿ると信じられている。

 

いかがだったでしょうか。

あ行〜な行まで、よく使う、よく聞く葬儀の専門用語を一部紹介しました。

既に知っていたもの、初めて知ったものもあったかと思います。

次回は、は行〜わ行の、葬儀の専門用語を紹介していきます。

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